睡眠時無呼吸症候群(SAS)外来

睡眠時無呼吸症候群の症状は?セルフチェック

睡眠中の症状

  • いびきをかく
  • いびきが止まったときに無呼吸になっている、その後大きな呼吸とともにいびきを再開する
  • 頻繁に無呼吸になっている
  • 呼吸音が乱れる、息苦しい
  • 夜中に何度も目が覚める
  • よく寝汗をかく

起きたときの症状

  • 口、のどが渇いている
  • 頭痛がする
  • 十分に寝たはずなのに熟睡感がない
  • 寝起きが悪い、ベッドからすぐ起きられない
  • 身体が重い感じがする

日中の症状

  • 耐えがたい眠気に襲われる
  • 集中力、注意力の低下
  • 十分休んでいるはずなのに疲れを感じる
  • 倦怠感がある

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは睡眠時無呼吸症候群(SAS= Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中にたびたび呼吸が止まる病気です。
無呼吸によって酸素が十分に行きわたらなくなるため、心不全、不整脈、狭心症・心筋梗塞、脳卒中の発症リスクが高まります。
ご自身では睡眠中の無呼吸なかなか気づけないこともあり、発見・治療は遅れがちです。現在、国内では潜在患者を含めると300~400万人の方が睡眠時無呼吸症候群にあたると推定されていますが、そのうち治療を受けているのは1~2割程度に留まっています。
無呼吸やいびきを指摘されたとき、起床直後や日中に睡眠が不足しているような症状がある場合には、お早目に当院にご相談ください。

軽症・中等症・重症の基準

10秒以上の無呼吸が一晩(7時間睡眠)のうちに30回以上、または1時間に5回以上認められる場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
なおその重症度は、以下の表のように1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数によって分類されます。

重症度 無呼吸・低呼吸の回数(AHI)
軽症 5回~15回/1時間
中等症 15回~30回/1時間
重症 30回~/1時間
最重症 40回~/1時間

3種類の睡眠時無呼吸症候群とその原因

舌などで喉が塞がれる
「閉塞型」

肥満、扁桃・アデノイド肥大、下顎の小ささなどによって、舌や粘膜で喉が物理的に塞がれるタイプです。
口呼吸の方の場合やアルコールや睡眠薬を飲んだ場合、特に舌が喉に落ちやすくなります。(舌根沈下)

脳で起きる問題が原因の
「中枢型」

喉が塞がれることはないものの、ストレスなどを原因として脳中枢が呼吸を正しく呼吸をコントロールできずに無呼吸になるタイプです。

閉塞型と中枢型が合わさった
「混合型」

閉塞型、中枢型の両方の要素が重なって起こるタイプです。

死亡の可能性も?
睡眠時無呼吸症候群の危険性・リスク

心臓への負担が引き起こす合併症

心臓への負担が引き起こす合併症

呼吸の停止によって体内の酸素濃度が低下すると、心臓が無理をして働くようになり、心拍数・血圧の上昇を招きます。結果、心不全、不整脈、狭心症・心筋梗塞、脳卒中の発症リスクが2~4倍にまで高まります。

日中の眠気が原因となる交通事故や産業事故

日中の眠気が原因となる交通事故や産業事故

日中に強い眠気に襲われ、集中力の低下につながります。その結果、車の運転、工場でのオペレーターなどの仕事に就いている方は、命にかかわる事故を招く原因にもなります。会議中、面接中、試験中など、本来であれば居眠りなど考えられない場面で眠気を感じる方は要注意です。

睡眠時無呼吸症候群の検査方法

精密検査(ポリソムノグラフィー検査:PSG検査)

病院に入院した上で、身体にセンサーを取り付けた状態で眠っていただきます。
その間、センサーによって睡眠の深さ、分断の回数や長さを測定し、評価します。
※ポリソムノグラフィー(PSG検査)が必要となった場合、ご希望される場合には提携する病院をご紹介します。
※保険適応。1割負担:3,750円、3割負担:11,250円

パルスオキシメーター

装置をレンタルし(当院が手配いたします)、ご自宅で受けていただける検査です。
指先にセンサーを取りつけ、血中の酸素濃度、脈拍数、体動を測定し、無呼吸の状態を予測します。
※保険適応

自宅でできる簡易検査(終夜睡眠ポリグラフィー検査)

装置をレンタルし(当院が手配いたします)、ご自宅で2日間装置をつけて寝るだけの検査です。
鼻、胸、腹、指先にセンサー等を取りつけ、鼻呼吸の状態、いびきの有無、胸・腹の動き、血中の酸素濃度、脈拍数、体位などを測定し、睡眠時無呼吸症候群の重症度まで調べることができます。
※保険適応。1割負担:900円、3割負担:2,700円

自力で治せる?
睡眠時無呼吸症候群の治し方(治療法)

生活習慣の見直しなど、ご自宅・ご自身でできることもありますが、急激に改善する病気ではありません。
必ず医師の診断を受け、適切な治療を受けるようにしてください。

生活習慣の見直し

バランスの良い食事と適度な運動による減量、禁煙などが有効です。
また、寝る前は飲酒を控えましょう。適量の飲酒によって寝つきがよくなることがありますが、夜中の覚醒の原因にもなりますので、結果的に睡眠の質は低下します。加えて、酔うことで舌が喉に落ち込みやすくなります。

  • 減量
  • 禁煙
  • 寝る前の飲酒を避ける

CPAP療法

簡易検査やポリソムノグラフィー(PSG検査)の結果で、中等症以上(AHI:30~40以上)の方が対象となります。装着したマスクから持続的に空気を送り込む装置を使い、気道を確保することで無呼吸状態を防ぐ治療です。現在、閉塞型の睡眠時無呼吸症候群に対してもっとも有効な治療法です。
保険適応です。
※装置は当院が手配いたします。

マウスピース

簡易検査やポリソムノグラフィー(PSG検査)の結果で、軽症(AHI:5~15)の方が対象となります。
顎を強制的に前方へと移動させるよう設計されたマウスピースを装着します。目的とする効果からも分かる通り、市販のマウスピースでは代用できません。歯科医院で、型取りをした上でオリジナルの形状のものを作製する必要があります。マウスピースによる治療が必要と判断したときには、提携する歯科医院をご紹介します。
※保険適応のものと、自費診療のものがお選び頂けます。

手術

扁桃肥大、アデノイド肥大による睡眠時無呼吸症候群の場合には、扁桃やアデノイドを切除する手術が有効なことがあります。手術が必要になった場合には、提携する医療機関を速やかにご紹介します。

当院で行う検査・治療の流れ

1問診

就寝中や日中の気になる症状、仕事・日常生活における支障などをお伺いします。

2簡易検査

ご自宅にて、簡易検査を実施します。

3ポリソムノグラフィー(PSG検査)

提携する病院に1泊入院して頂き、ポリソムノグラフィー(PSG検査)を実施します。
当院で結果説明いたします。

4タイトレーション検査

CPAP療法により気道に送る適切な空気の圧を決定するための検査です。
提携する病院に1泊入院して頂き実施します。
当院で結果説明いたします。

5治療開始

治療開始生活習慣の改善指導を行った上で、CPAP療法、マウスピースによる治療を開始します。
手術が必要な場合は、提携する病院をご紹介します。

6定期的な通院

保険診療での治療を行うためには、1ヵ月に1回以上の通院が必要になります。

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